ドクターブログ

摂食嚥下リハビリテーション

 摂食嚥下リハビリテーションにおいて,歯科医療職の活動の重要性は広く認識されており,今後ますますニーズが増えるものと予想されます。しかしながら,歯科医療がその期待に十分に応えるために解決すべき課題は少なくありません。そのーつが,口腔機能の低下に対するリハビリテーション的な取り組みの普及です。
 高齢の摂食嚥下障害患者さんの多くは歯の欠損を有しており,それに対して,歯科医師は有床義歯などの補綴装置を製作する。健常高齢者の場合,歯・歯列・咬合などの形態回復がただちに機能回復に結びつきますが,摂食嘸ド障害患者は何らかの機能障害を有しているため,その効果がただちに現れないことが多い。そこでまず,歯科医師は,咀嚼・嚥下・構音といった主要な口腔機能の問題点を把握し、歯科的な手段(補綴治療,摂食機能療法)を検討する必要があります。
 咀嚼・嚥下・構音において必要不可欠な運動器としての舌の効果は,歯列,歯肉,口蓋(あるいはそれらを回復する補綴装置)といった,固有口腔を形成する周囲組織との調和の目こ成り立っています。すなわち,舌はそれらの周囲組織に接触することにより圧を生じ,その圧によって,食塊の形成・搬送やさまざまな構音が可能となる.そこに歯科医師が「舌圧」を通して舌機能を診る意義があると考えます。



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